最終更新日:2023.07.18
健康のためには、野菜たっぷりで栄養バランスのとれた食事が大切だと分かっていても、ついコンビニ弁当や外食で済ませてしまうことが増えていませんか。理想通りの食生活を送るのはなかなか難しいものです。
「青汁」は、野菜不足を補える代表的な栄養補助食品。かつては「健康には良くてもまずい飲み物」というイメージが強かった青汁ですが、最近では飲みやすい青汁が増えています。
しかし、いろいろなメーカーから青汁が販売されているために、いざ「健康のために青汁を飲んでみよう」と思っても、「種類や情報が多すぎてどれを選べば良いのか迷ってしまう」といった声をよく目にします。原料の違いはもちろん、形状にも粉末タイプや冷凍タイプなどがあり、青汁選びを迷わせる要因の一つになっています。
質問サイトでも、粉末タイプと冷凍タイプのどちらを選べば良いのかといった質問が寄せられていました。
野菜不足解消のため青汁を始めようと思っています。粉末青汁と冷凍青汁ではかなり違いがあるのでしょうか?
引用元:Yahoo知恵袋
青汁って冷凍生タイプと粉末がありますが生タイプの方がききそうな気がしていますが、実際はどうなんでしょうか?
引用元:Yahoo知恵袋
今回は青汁の形状に注目して、青汁の中で一番人気が高い「粉末タイプ」と、青汁を飲みなれているベテラン愛飲者から支持されている「冷凍タイプ」の2種類に絞って、それぞれの良い点と悪い点について解説していきます。青汁選びで迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
この記事の執筆者
グリ-ンハウス株式会社
健康管理士一般指導員
横尾 奈都
人生100年時代の幸福度は「健康」によって大きく左右されます。健康食品業界で20年にわたり商品開発やCRMなど幅広い経験を積み、自身の健康マネジメントのため妊娠を機に始めた青汁の愛好家としての目線から、生活習慣病や老化の予防法のひとつとして有効な「青汁」に関する知見を少しマニアックにお伝えします。
目次
ドラッグストアなどで手軽に購入できる市販品から、通販でしか購入できないメーカー直販品まで、青汁にはとても多くの種類があります。原料もケールや大麦若葉、明日葉など、実にさまざま。青汁をこれから飲もうと思っている人にとっては、何を基準に選べば良いのか分からず、困ってしまいますよね。
そこでまず注目したいのが、青汁の形状です。青汁の形状には、大きく分けて次の4種類があります。
形状 | 製法 |
粉末タイプ | 青汁の原料を熱処理して乾燥させてから細かく粉砕したものや、原料の栄養素を壊さないように特殊な「スプレードライ製法(低温噴霧乾燥)」を用いて粉末化したものなどがある。 |
冷凍タイプ | 原料の緑葉野菜の搾り汁を急速冷凍した青汁。原料にはケールを使用する場合が多い。 |
ドリンクタイプ | 原料の搾り汁や粉末を液体に溶かして、すぐに飲める状態に加工したもの。 |
錠剤タイプ | 粉末化した青汁の原料を、錠剤型に固めたもの。 |
青汁は、形状によって含まれる栄養成分の量や飲みやすさ、価格に差があります。そのため、自分の好きな味やライフスタイル、予算に合う青汁を選ぶことが大切です。
まずは、冷凍タイプ青汁の特徴とメリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。
冷凍タイプ青汁の大きな特徴は、鮮度の良さです。原料に使われることが多いのは、ビタミンやミネラルなど多くの栄養成分をバランス良く含んでいるケール。“野菜の王様”とも呼ばれるほど栄養満点なケールの搾り汁を急速冷凍したものが、冷凍青汁です。
原料に含有されている栄養成分を、野菜本来の形に近い状態で摂取できるのが、冷凍タイプ青汁の良いところ。ビタミン類は加熱することで失われることが多いため、熱を加えない冷凍タイプの青汁には素材そのものの栄養素がふんだんに含まれています。
しかし、ケールの搾り汁をそのまま冷凍しているため、ケール特有の青臭さや苦味があり、青汁初心者には飲みにくいという声も。かつてテレビCMで「まずい!」と言われていた青汁も、ケールを原料に使った製品でした。
また、解凍に時間がかかるのも冷凍タイプのデメリット。電子レンジや熱湯で解凍すると青汁に含まれるビタミンを壊す可能性が高まるため、自然解凍や流水解凍する必要があります。一度解凍した青汁は、再冷凍すると栄養分が変質するため、解凍後はすぐに飲まなければいけません。
さらに、保管場所の問題も。多くの冷凍青汁は30パック程度のセットで販売されているため、冷凍庫に広めのスペースが必要になります。
価格は1杯当たり180円前後から。メーカーによって差はありますが、粉末タイプに比べると平均価格が高い傾向にあります。
青汁の中でも、一般的なのが粉末タイプの青汁。スティックタイプや小袋包装のもの、1回分ずつスプーンで計量するものなどがあり、飲みたいタイミングですぐに飲める便利さで青汁を身近な存在にしました。粉末に加工する段階で乾燥させているため、冷凍タイプよりも原料のクセやニオイを感じにくいという特徴があります。
粉末タイプ青汁のメリットは、その手軽さ!水や牛乳、豆乳などに混ぜるだけで飲めるので、慌ただしい朝食の時間や外出先でもすぐに摂取できます。例えば、お弁当にみそ汁代わりの一品として青汁をプラスしたり、外出先で野菜が少なめのランチを食べるときに青汁を一緒に摂ったり…。粉末タイプの青汁なら、野菜不足を簡単に改善できます。飲む以外にも、料理やお菓子作りの材料に混ぜて使えば、普段の料理もひと味違う仕上がりに!
また、子どもでも飲みやすいように甘味料やフルーツ果汁を配合した製品や、美容効果を高めるためにコラーゲンやプラセンタエキスといった美容成分を加えているもの、腸内環境を整えるために乳酸菌やオリゴ糖をプラスした青汁など、目的に合わせて選べるバラエティーに富んだ商品展開も魅力です。
粉末タイプの青汁はかさばらず、保管場所にも困りません。保存できる期間も、冷凍タイプに比べると長めです。価格は1杯当たり30円~170円程度と低価格でコスパが良い製品が多いため、続けて飲みやすいでしょう。
形状 | メリット | デメリット |
冷凍タイプ | ・ケールなど原料となる野菜の栄養分が豊富に含まれている ・野菜のフレッシュな味わいを楽しめる |
・原料の青臭さや苦味が強い ・解凍の手間がかかる ・1杯当たりの価格が粉末タイプよりも高い ・1度解凍したらその日のうちに飲み切らなくてはいけない ・冷凍庫内に保管スペースを確保する必要がある |
粉末タイプ | ・飲みたい時にすぐに飲める ・青臭さや苦味は冷凍タイプよりも控えめ ・フルーツ果汁などを加えて飲みやすくしたものがある ・美容や腸内環境を考慮した成分を配合した製品も ・1杯当たりの価格が30円~170円程度でコスパが良い |
・野菜そのものの風味はあまり感じられない ・含有される栄養成分の量が冷凍タイプの製品よりも若干劣る |
冷凍タイプ青汁と粉末タイプ青汁の特徴とメリット・デメリットについて解説してきました。冷凍タイプも粉末タイプも、それぞれに優れた点があり、飲む人の好みやライフスタイルによってどちらが良いのかが変わってきます。
これから青汁を飲み始める人には、粉末タイプがおすすめです。青汁は継続して飲むことで身体の変化を感じられるもの。まずは手軽に飲める粉末タイプを選んで、青汁を飲むことを毎日の習慣にしませんか。粉末タイプの青汁なら、飲みやすい味わいでコスパも良いため、飲み続けやすいでしょう。
青汁は薬ではなく、あくまで日頃の野菜不足を補うための栄養補助食品。そのため、飲んですぐに身体に変化が表れるものではありません。しかし、継続して飲むことで、確実に変化を感じられます。
美味しいと思う青汁を生活にプラスして、毎日を健康的に過ごしましょう!
毎日手軽に飲める、国産ケールを使用した青汁はこちらからチェックできます。
監修
グリ-ンハウス株式会社
食品保健指導士・管理栄養士
古本 楓
誰もが気になる“健康”のこと。健康的な毎日を送るために欠かせないのが、十分な栄養と適度な運動です。食品保健指導士・管理栄養士としての知識を交えながら、食事やライフスタイルのヒントをお伝えしたいと思います。